日焼け止めを塗っても彼の肌には届かない、と知っていながら私はこまめに塗り直す。夏の日差しがやけに眩しいのは、白い肌を透けさせたい太陽の欲望ではないのだろうかと考える。彼の肌は透明で血管が透き通ってみえる、静脈が青いのはそれが魅惑的だから。
男の胸板が薄くても厚くても、私はどうだって良い。ただ、血が通っていること、透明な肌色、しなやかな筋肉、玉のような骨たち。私の重みを受けとめる男の身体、私では届かない、私にはない光がそこに存在する。
惚れているのではなく、彼が大切な人を受けとめる機能を果たすことができるから、私は墜ちてしまった恋を拾わないで、明日の予感をいま受けとめる。

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青冰月鯉の詩

#青冰月鯉の詩 春の青  冬の冰  秋の月  夏の鯉 すべての四季を